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新生児マス・スクリーニングについて

[2024.07.02]

前回、新生児スクリーニングについてご紹介しました。この検査は、赤ちゃんの健康上の問題を早期に発見し、早期に治療を開始することで、障害の発生を予防することを目的としています。

最も普及している「新生児マス・スクリーニング」検査は、産まれて4~5日目の赤ちゃんから少量の血液を採取し、先天性の疾患がないかを調べるものです。この検査では、血液を付着させ乾燥させた濾紙を使用するため、Dried Blood Spot(DBS)法とも呼ばれます。血液を乾燥させることで、血液中の物質が安定し、保管や輸送が簡単になるという利点があります。

現在、検査対象となる疾患は約20種類ですが、2024年現在、地域や医療機関によって実施体制が異なることがあるものの、治療法が存在すること、現実的な価格で検査ができることなど、さまざまな要因を考慮して決定されています。

「治療法があるなら、できるだけ多くの疾患を調べた方が良いのでは?」という意見もあります。しかし、信頼性の高い検査を行うことや、診断後にスムーズに治療を開始できることも重要です。そのため、すぐに検査を拡大するのは難しい場合もあります。免疫不全の病気や脊髄性筋萎縮症、ライソゾーム病など、今後検査対象が拡大していくことが期待されています。

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